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平安時代、
父上が現在の山形市に国司として赴任するのに同行した「あこや姫」。
父上が亡くなり泣き暮らしていると、見目麗しい名取太郎という若い男が
横笛を吹き鳴らしながら夜な夜な慰めに通うように成りました。

二人は恋に落ちますが、実は彼は名取(現在の宮城県名取市)の松の精でした。
或る年、その松は洪水で流された役所の新築の為 切られ、
あこや姫の願いも空しく松の精も消えてしまいます。

あこや姫は尼に成り 松の精 名取の太郎の菩提を弔うのでした。

あこや姫が庵を結んだ場所が 千歳山。
現在も山形市内の小学校1年生が 遠足で必ず登る山なのです。





真間のあたりはじめじめした低い土地で、しょうぶやアシがいっぱいにはえていました。
そのころは、このあたりの井戸水は塩けを含んでおり、
のみ水にすることができないので困っていました。
ところが、たった一つだけ「真間の井」とよばれる井戸からは
きれいな水がこんこんとわきだしており、
この里に住む人々は、この井戸に水をくみに集まっていました。

集まる人びとの中で、特別に目立って美しい「手児奈」という娘がいました。
手児奈の噂は次々と伝えられて、国の役所にも広まっていったのです。

そして、里の若者だけでなく、
国府の役人や、都からの旅人までやってきては結婚をせまりました。
手児奈は、どんな申し出も断りました。
そのために、手児奈のことを思って病気になるものや、
兄弟で醜いけんかを起こすものもおりました。

それを見た手児奈は、

「もし、わたしがどなたかのお嫁さんになれば、
ほかの人たちを不幸にしてしまうでしょう。
ああ、わたしはどうしたらいいのでしょうか。」

といいながら、真間の井戸からあふれて流れる小川にそって、
とぼとぼと川下へ向かって歩きました。

手児奈が真間の入江まできたとき、
ちょうどまっ赤な夕日が海に落ちようとしていました。
それを見た手児奈は、

「どうせ長くもない一生です。わたしさえいなければ、けんかもなくなるでしょう。
あの夕日のように、わたしも海へはいってしまいましょう。」

と、そのまま海へはいってしまったのです。

追いかけてきた男たちは、
「ああ、わたしたちが手児奈を苦しめてしまった。
もっと、手児奈の気持ちを考えてあげればよかったのに。」
と思いましたが、もう、どうしようもありません。

翌日、浜にうちあげられた手児奈のなきがらを、かわいそうに思った里人は、
井戸のそばに手厚くほうむりました。

真間の「手児奈霊堂」は、この手児奈をまつったもので、
いまでは、安産の神さまとして、人びとがおまいりにいきます。

引用:市川のむかし話





万葉の時代・・・
この地の海の底にはまるで竜宮城のようなところがありました。
そこには「かいじん」という者が住んでいました。
独身のかいじんは、きれいなきれいな薮田の山の神様、
仙女の垂姫に長い間恋をしていました。
そして、垂姫も、海人に恋をしていました。

しかし、山の神と海の神は互いに仲が悪くこの二人の恋を許さなかったのです。
海人は自分の恋が叶わないので、大暴れしました。
そのため、海が荒れる日が続き、何人も漁師が犠牲になってしまいました。

「これは困った〜」
この薮田の村の人たちは、必死にどうしたらよいか話し合いました。
「う〜ん。。」 悩みに悩み、海に突き出た岬に八幡神社を立てることにして、
村人皆で、山の神と海の神に二人の恋を許してもらうようにお願いしました

「二人をどうか一緒にさせてやってください」

するとブリお越しの雷、祝砲を合図に
ついに山の神と海の神は手を取り合い、二人の恋を許したのでした。
それから仙女垂姫は人魚となって海人の妻となりました。
以来、海の事故はなくなり、大漁が続いたとさ





尾張の国 瀬戸は良質な粘土や燃料となる赤松の木が多くあり、
古くから焼き物の生産地として栄えてきました。

しかし、江戸時代、新しい技術が九州に伝わり
今まで使われていた「陶器のうつわ」から「磁器のうつわ」が主流になると
瀬戸の陶工はさびれていきます。
加藤民吉は尾張藩の支援をうけ、瀬戸の窯で「磁器」の研究を重ねますが、
九州の品質には及ばず、九州の技術を学びに出ます。

民吉は苦労して九州で有田焼などの技術を習得すると、
尾張の国 瀬戸へ帰り、習得した技術を瀬戸に広め、瀬戸の窯業は復興します。

有田では鍋島藩の情報統制が厳しく、民吉は技術を学ぶために
尾張出身であること、妻子があることを隠したと言われています。
そして、窯元の娘と結婚し、技術を学ぶと、
尾張瀬戸へ逃げるように帰ったと言われています。

有田に残された窯元の娘は、子どもをつれ、
民吉を追って瀬戸へたどり着いたと言われています。
しかし、民吉には実の妻子があることを知り、
悲しんで親子心中したと言われています。

瀬戸市新世紀工芸館の横に、有田の親子を弔う親子地蔵が祀ってあります。
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毎年9月に行われる「せともの祭り」は
そんな民吉の功績をたたえ開かれるのです。
祭りに降る雨は、「有田の女性の涙」と言われています。
本当に、たいてい祭りの日は
どんなに晴れていても、にわか雨が降ったりするんですよ。





JR宝殿駅の近くに駅名になっている「石の宝殿」というところがあり、
そこには大きな浮石になっているご神体を祀る神社があります。

その神社の拝殿の横に別に大きな石が祀られています。
その石に願いを込めて強く押すと
願いが叶うときはグラグラと動いたように感じ、
反対に叶わない時は重く全く動かないように感じるとの言い伝えがあります。

それを私はどちらも体験しました。
初めてのときは長男の大学受験のときです。
絶対無理と言われていたので、神社にお願いに行き
その伝説を知らず願い石として祀られていたので、思いっきり押しました。
その時その大きな石がグラグラと軽く動いたように感じ、
不思議に思っていました。

伝説を知ったのは受験後です。
息子は希望の大学に無事合格しました。
それで次男の受験の際もお願いに行きました。
その時は重く全く動きませんでした。何度試してもダメでした。
結果は一浪です。
それからは少し怖くなって簡単には押せなくなりました。
地元の人も知る人ぞ知る伝説です。





筑紫野市の針摺には、室町時代のものと考えられる高さ2.4mの石が立ち、
阿弥陀三尊を表す梵字が刻まれています。
この石には次のような話が伝わっています。
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大宰府に配流された菅原道真公は、
自分が無実であることを訴えて天判山(天拝山)に登り祈りましたが、
その帰りにこの場所を通りかかると、一人の翁が斧を石にあてて懸命に摺っていました。

それを見て不思議に思った菅公が、「何をしているのか?」と尋ねると、
翁は斧を摺り減らして針を作るのだと答えました。
菅公はその言葉に心を打たれ、何事も精魂込めて勤めなければ成就できないと悟り、
また牛に乗って引き返して天判山の頂上でひたすら天に祈りました。

この石を「針摺石」といい、そこの地名を針摺と呼ぶようになりましたと伝えられています。

引用:太宰府市史 民俗資料編





その昔、須木村の山深い滝の近くに若いきこりの夫婦が住んでおり、
彼らには1人のかわいい女の子がいた。
四季に移り変わる周囲の景色を眺め、
日ごとに成長していくわが子の将来を思い浮かべながら、
元気に働けることは夫婦にとって何よりの幸せと思われた。

しかし、その幸せは長くは続かなかった。
妻がふとした病がもとで、幼い娘を残して帰らぬ人となってしまったのである。
平和で楽しかった生活は一瞬にして壊れてしまった。
幼い娘を連れての深山での仕事はあまりにも無理があった。
毎日の生活さえ男一人の手では思うままにならない。
そこで、やむなく後添いを迎えることになった。

娘はやがて6歳となったが、後入りの母は娘が邪魔で仕方がない。
娘にとって頼りの父は朝早く家を出て、夕方遅く帰るので、
継母と終日暮らすよりほかになかった。

ある昼下がりのこと、野良仕事を終えた継母と娘は、
滝の上の岩に並んで滝を見下ろしていた。
いつもは娘を憎む継母も、その日だけはやさしく、
「しらみでもとってやろうかね」と言いながら、
娘をひざに引き寄せ、髪をとかし始めた。

すぐ真下の断崖を落ちる滝の水は、白竜が踊り狂うように地響きをたてていた。
うれしさで無心になって自分の帯と継母の帯の端とをしっかりと結んでいた。

そのときであった。
ころを見計らっていた継母は、自分のひざに寄り添う娘を
こん身の力で滝つぼに突き落とした。
しかし、千尋の滝つぼに落ちていったのは
いたいけな娘とその子を憎んでいた継母の2つの塊であった。

それ以降、人々はこの滝を「まま子滝」と呼ぶようになった。
この話を聞いた村人たちは、2人の供養のために観音像を祭った。
それで「観音滝」とも呼ばれている。

引用:宮崎の伝承101




実体験に基づくお話しもあり、すっかり読み入ってしまいました!

このほかにも愛知県の「桃太郎伝説」「浦島太郎伝説」、大阪府の「七夕伝説
千葉県の「ヤマトタケル伝説」などなど、たくさんの伝説をお伝え頂きました(*^_^*)

悲しく切ないお話や夢にあふれる素敵なお話、
伝説で考えさせられることもたくさんありますね。
皆様、お時間を見つけてぜひ読んでみてください♪

今後も皆様に楽しんで頂ける企画を開催して参りますので、
ぜひご参加ください(^_-)-☆

※一部、編集させて頂いている部分もございます。


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